三日月蹴りという名前は聞いたことがあっても具体的にどのようなものかイメージできている方は少ないのではないでしょうか。
決まれば「一撃」も夢ではない蹴り技の一つ、「三日月蹴り」。
この記事では、三日月蹴りの上達のコツ、練習方法についてわかりやすく説明します。
三日月蹴りとは?
前蹴りと回し蹴りの中間の蹴り技が”三日月蹴り”です。
床に対して、前蹴りは垂直に、回し蹴りは平行に軌跡を描きますが、三日月蹴りではおよそ45度の軌跡を描き、中足(指の付け根周辺を指し、裸足でつま先立ちをした際に接地する部分)で相手の肝臓を打ち抜きます。
その独特の軌道ゆえに、相手のガードの隙間をすり抜けてダメージを与えることができます。
ただし、三日月蹴りは軌道を正確にコントロールできないと、指先を相手の肘や腰骨に当ててしまうため、突き指や骨折の危険もあります。
実戦で使うには十分な練習が必要です。
三日月蹴りの上達のコツ
三日月蹴りの練習の際は、以下の3点を踏まえて取り組むと効率的に上達できます。
中足で蹴ることを意識する
中足は硬く面積も小さく、衝撃をダイレクトに伝えることができます。
そのため、キックの威力も格段に上がります。
中足で蹴る時は足の指をしっかりと反らすことを意識しましょう。
スナップをきかせる
お尻にかかとをくっつけるイメージでしっかりと抱え込み、スナップをきかせて、相手にめがけて素早く蹴りこみます。
蹴りの軌道が前蹴りと回し蹴りの中間になるよう、意識しましょう。
右脇腹を狙う
三日月蹴りで狙う場所は「肝臓(レバー)」です。
肝臓にヒットすると、息ができなくなり、相手の動きを止めることができます。
また、肝臓という臓器はそもそもサイズが大きいため、少し外れても当たる可能性が高いです。
思いっきり狙っていきましょう。
三日月蹴りを防御する方法
三日月蹴りは軌道が非常に読みづらいですが、あるポイントを押さえればブロックすることも可能です。
1.右脇腹を覆うように膝を大きく上げてブロックする
脇腹全体を覆ってしまうことで、軌道の読みにくさをカバーします。
この際、上段の攻撃への警戒も怠らないようにしましょう。
2.ステップで左方向もしくは後方へ素早く移動する
三日月蹴りは「肝臓」への狙い撃ち攻撃なので、力んで蹴っていることが多いです。
ステップを踏んで、左右後方へ動き、ミスを誘います。
力んでいる状態で空振りをすると、大きく体勢を崩すので、ここを狙って反撃しましょう。
三日月蹴りの練習方法
大きく分けると以下の2つの練習が必要です。
前述のコツをきちんと意識し取り組むことで、三日月蹴りの完成度をより高めることができます。
足を引き付けて放り出す感覚を身につける
相手が反応する前に肝臓を打ち抜くためには速さが重要です。
足はしっかりと抱え込むように引き付けてから蹴りましょう。
放り出す感覚を身につける方法としては、膝を腰ぐらいの高さまで上げ、膝から下は脱力させた状態で振り子のように動かす練習から始めるのがおすすめです。
軌道を描く練習
放り出す感覚が身についたら、軌道を描く練習をしましょう。
正しく軌道が描けないと、肝臓にヒットしなかったり、骨に当たったりして、足を痛めてしまいます。
45度で蹴り出すには、鏡で軌道を確認しながら動きを覚えるのがもっとも手っ取り早いです。
実戦ベースですぐに身につけたい方は、動画を撮影してプロの三日月蹴りのフォームとのズレを確認し軌道修正していきます。
まとめ
三日月蹴りのコツや練習方法についてまとめました。
決まれば威力の高い技ですが、自分の怪我をするリスクの高い技でもあるため、充分に練習を積んでから実戦に臨みましょう。