平地はなんとか速く漕げるようになったけど、ヒルクライムのタイムが全然縮まらない、できれば大会に出場できる位のレベルになりたい!
たとえ、ロードバイクであっても、初心者の方にとってヒルクライムはキツイですよね。
そこで、今回はロードバイク初心者向けに、そもそもヒルクライムって?という話からヒルクライムに必要な持ち物やおすすめのトレーニングコースについて書いていきたいと思います。
ヒルクライムとは?
ヒルクライムとは英語でhill climbと書き、直訳すると「丘を登る」となります。
また、登りコースを走ってタイムを競うレースのことを指す場合もあります。
ちなみに、ヒルクライムが得意な選手のことを一般的に「クライマー」と呼びます。
大人気漫画「弱虫ペダル」では、主人公の小野田坂道がまさにこの「クライマー」ですね。
ヒルクライムは実力差が顕著にあらわれる場所であり、トレーニングと適性次第では初心者でも経験者を追い抜くことができます。
また、筋力よりも総重量が軽い方が有利とされ、体重はもちろん自転車本体の軽さによってタイムが左右します。
そのため、ボトルケース等の付属パーツを外して軽量化を計る人もいます。
ヒルクライムに必要な筋肉やスキル
ヒルクライムは、スプリント(平地)とは全く異なる筋肉やスキルが必要になります。
重要なポイントについていくつかまとめました。
心肺機能が強い
ヒルクライムとケイデンス(1分あたりの脚の回転数)には密接な関係があります。
よくケイデンスは多い方が良いと言われますが、少ないことは悪いわけではなく、あくまで向き不向きの問題です。
ただし、ケイデンスを多く回すことができれば、ペダリングのバリュエーションが増えるので、ヒルクライムを含め、様々な地形での走りに対応できます。
ケイデンスが多くなれば、運動量も自然に増えるので、それを維持できる心肺機能が必要になります。
効率的なペダリング
ヒルクライムは、速さもそうですが、それよりも「いかに疲れないか」が大切です。
効率的なペダリングができれば、疲労を蓄積せずに済みます。
ペダルに乗せる足のポジションを変える、漕ぐ時に負荷をかける足の部位を変える、ハンドルの持つ位置を変えるなど、自分なりに疲れにくい効率的なペダリングを見極めることが大切です。
体幹
坂道は体のバランスを崩しやすく、体の一部分に負荷がかかりやすくなります。
体幹が鍛えられていないと、手のひら、腰、肩に痛みが出て、タイムに影響を与えます。
ヒルクライムに必要な持ち物・グッズ
ヒルクライムをする際には、街乗りやスプリントとはまた違う持ち物が必要になります。
特に初心者の方なら絶対に揃えておいた方が良い持ち物・グッズを紹介します。
フレームバック
特に猛暑日のヒルクライムには欠かせません。
補給食はウェアのポケットに入れるのが一般的ですが、猛暑日は補給食が溶けてくっついて取り出せないこともあります。
また、坂という不安定な場所でウェアのポケットから取り出すのは初心者には少々難しいです。
その点、自転車の前面に取り付けられるサイドバッグなら、直射日光を避けられて補給食を溶かすこともないし、初心者も安心して使えます。
パンクキット
基本的に、ヒルクライムレース中の故障・修理はセルフで行います。
これはトレーニング中も同様で、山道などでは自転車専門店がそばにありません。
パンクキットを持ち合わせていないと立ち往生する羽目になります。
しかし、パンクキットでも直せない故障が起こることもあります。
その場合は自転車ロードサービスが受けられる自動車保険「au損保の自転車保険」に加入すると良いでしょう。
超軽量の防寒具
山は天気が変わりやすく、山頂で一気に冷え込むことがあります。
スタート地点から着ていても、暑くなく快適で重くない防寒具を用意しておきましょう。
初心者向け!ヒルクライムのトレーニングメニュー
山道にも様々なコースがあります。
ここでは、大会に向けたトレーニングにも、日々のヒルクライムの訓練にも使えるロードバイク初心者向けのトレーニングメニューおをご紹介します。
※尾根幹線道路と大垂水峠は自走コースですが、伊豆コースは輪行想定です。
南多摩尾根幹線道路
東京の稲城市から町田市まで走るV字コース。
ヒルクライマーの定番のトレーニング場所です。
全長16.6kmで、短いスパンでアップダウンが続きます。
傾斜は3%〜7%で、色んな角度の坂の登り方を研究できます。
このコースの最大の魅力は、足を伸ばせば、宮ヶ瀬湖、相模湖、津久井湖、奥多摩、高尾と峠越えや景色の良い湖のコースとミックスできるところです。
車通りが多いため、通行には十分注意しましょう。
国道135号 熱海~下田
伊豆半島の海岸線を南下するコース。
尾根幹同様、アップダウンが続くV字コースです。全長80km程度。
本格的な山越えができ、本番を想定したトレーニングができます。
山越え、トンネル、海抜ゼロの海沿いとバリエーション豊かで、景色も楽しみながら走れます。
歩道がなくガッツリ車道を走ることになるので、通行には十分注意しましょう。
甲州街道〜大垂水峠
甲州街道をずっと高尾方面に進んで大垂水峠を超えるコース。
大垂水峠は、高尾付近では斜度がなだらかで初心者向けの峠として知られています。
甲州街道から入る表側は、平均斜度は5%前後、距離は3kmです。
サクッと、アップのトレーニングができます。
物足りなければ、ダウンヒルした後に元来た道を戻って裏大垂水峠(距離は4km程度)を走るのも良いですし、足を伸ばしてヤビツ峠や和田峠といった本格的な峠コースにチャレンジするのもOKです。
また、ロングライドをしたければ、相模湖周遊から前述の尾根幹線道路を抜けて甲州街道に入るコースにすると、新宿から往復の計算でおおよそ120km、かなり内容の濃いトレーニングコースにできます。
まとめ
いかがでしたか?
ヒルクライムのタイムを速くするには、筋トレなどのトレーニングも大切ですが、まずは峠や坂道をひたすら登って効率的なペダリングや耐え抜く持久力を養うのが遠いようで最も近道です。
ただし、ヒルクライムのトレーニングはハードなので、必ず次の日は自転車を乗らないなど、インターバルを空けて休息をとるようにしましょう。
ぜひ参考にしてみてください。