形勢逆転のチャンスを作れるヘディングシュート。
決まれば観客の注目を集めることもできる、サッカー選手にとって憧れのプレーの一つです。
今回は、このヘディングシュートの上達のコツや危険性、練習方法などについてご紹介します。
ヘディングシュートとは?
ヘディングシュートとは、サッカーボールを頭に当ててゴールを入れたり、味方選手にパスをするプレーです。
ヘディングは英語で「ヘッダー(header)」と呼ばれることがあります。
ヘッダースキルが高い選手が複数いるチームは、ゴール前の競り合いに強いです。
特に、クロスやセットプレーからのヘディングシュートは、多くのチームが多用する鉄板の得点パターンになっています。
ヘディングシュートの危険性
ヘディングによる衝撃が脳を揺らし、そのダメージが回復しないうちに次々と衝撃を受けることの危険性が懸念されています。
特にジュニアの場合は、成長途中のため、影響が不安視されています。
国によっては、ジュニアの練習や試合でヘディングの回数を制限している場合もあります。
現時点では、医学的にヘディングの危険性が明らかにされていないため、それぞれの国でヘディングについての見解は異なります。
昔のサッカーボールは水を含むと重くなりやすく、「ヘディングは痛い」という認識がありましたが、素材の改良によって、今では昔に比べるとヘディングシュートによる衝撃は軽減されています。
ヘディングシュートの種類
ヘディングシュートは、大きく分けて5つの種類に分けることができます。
スタンディングヘッド
立った状態で行うヘディングシュートのこと。
ボールをよく見て、体をそらしてタイミング見計らってボールの中心をヘディングします。
ポイントは、最後までしっかりボールを見ることと、全身のバネを使うことです。
ジャンピングヘッド
スタンディングヘッドの状態からジャンプして行うヘディングシュートのことです。
スタンディングヘッドと同じ方法で行いますが、ジャンピングヘッドは空中にいるため、体勢が不安定になります。
両手を使って上手にバランスをとるのがポイントです。
ダイビングヘッド
低めのボールに対しダイビングしながら行うヘディングシュート。
ボールの軌道をよく見てタイミングよくダイビングします。
ジャンピングヘッドに比べて、さらに不安定な体勢でシュートするため、インパクト時の体の使い方、受け身が重要です。
着地が悪いと、首や頭を損傷してしまう可能性がある危険なプレーなので、十分なトレーニングをしてから実戦で使いましょう。
角度を変えるヘディング
名前の通り、ボールが来た方向とは別方向に飛ばすヘディング。
コーナーキックやセンタリングに対してよく使われます。
バックヘッド
バックヘッドは、背中側にボールを飛ばすヘディング。
ボールが当たった瞬間に上体を後ろに反らし、ボールを背中側に飛ばします。
落下地点を先読みし、ボールが落下し始めるより前にすぐに入り込むのがコツです。
ヘディングシュート上達のコツと練習方法
ヘディングシュート上達のコツ
ボールを当てる場所は、用途によって異なります。
シュートをする場合は額にボールを当てるようにします。
理由は、ボールが見やすいことと、狙った方向に強くボールを飛ばせるためです。
ボールをしっかり額に当てるには、ボールの落下地点を予測しその場所に素早く移動します。
落下地点の予測を間違うと、飛ばしたい方向にボールを飛ばすことも、強く飛ばすこともできなくなります。
出来るだけ首を動かさず、全身のバネを使ってヘディングすると、ボールに力が伝わりやすいです。
全身を弓のようにしならせ、インパクトの瞬間に開放させるようにします。
ヘディングする瞬間はボールが飛んでくる方向とゴール方向の中間を体が向いていると、体がひねりやすく力強いシュートが打てます。
ヘディングシュートの練習方法
最初は誰かにボールを投げてもらい、ボールをしっかりと見て全身のバネを使って額に当てる練習をしましょう。
基礎がしっかりできていないと、なかなか実戦ではヘディングが決まりません。
基礎を身につけたら、試合を想定して実際にセンターリングをしてもらってヘディングシュートをする練習をします。
投げてもらったボールとはスピードや距離が違うので、落下地点の予測が大切です。
実際の試合では、フリーでヘディングシュートを打つチャンスはあまりありません。
マークマンを想定した練習も合わせて行いましょう。
まとめ
ヘディングシュートを短期間で習得することは難しいですが、日々考えながら練習し実践を重ねることで、勝負の局面で活躍するヘディングシュートを身につけられるでしょう。
ぜひ参考にしてみてください。