多くの人が悩まされている肩や腰周りのコリ。
運動をしたり、磁気ネックレスや健康グッズを身につけるなど、皆さまざまな方法でコリを解消しています。
日常的に体を使う現役の運動選手は体そしてメンタルをどのようにケアしているのでしょうか?
本日は、最年長ジャンパー・陸上競技走幅跳の猿山力也選手にメンタルの保ち方や体のケアについてお話をお伺いしました。
競技を始めたきっかけ
俵谷 本日はよろしくお願いします。まず「走り幅跳び」を始めたきっかけについて教えてください。
猿山さん 小学校4年生の体育の授業で、幅跳びが人よりも少し飛べて楽しいなと思ったのがきっかけでした。
学校のクラブ活動は「陸上クラブ」に所属していて長距離専門でした。
陸上の顧問にも、「長距離じゃなくて、幅跳びの方が向いてるよ」とすすめられて種目を変えました。
俵谷 小学校で陸上クラブがあるって本格的ですね……!
猿山さん スポーツに力を入れている学校だったんですよ。
俵谷 陸上クラブには強い人もいましたか?
そうですね。年上でかなり強い人がいました。
その人の飛び方がかっこいいと思ったのも幅跳びにハマった理由の一つです。よく飛び方を真似していました。
今でも、その光景は鮮明に記憶に残っていますね。
結果を出すために大切なこと
俵谷 始めたばかりで記録が伸びない時、格上の選手を目標にトレーニングに励んでいたそうですが、何をモチベーションにしていましたか?
猿山さん 「ドラゴンボール」って分かります?
俵谷 はい、知っていますよ。
猿山さん ちょうど僕はドラゴンボール世代で、例えるなら「修行」「天下一武道会」みたいな感じで、先輩の技を盗んでそれを習得し超えていくみたいなのが流行っていたんです。
周りが楽しんで切磋琢磨してたので、自然とそれに合わせていましたね。
俵谷 ゲーム感覚みたいな?
猿山さん そうですね。ゲーム感覚でスキルを上げていくことにハマっていました。
中学に進学し、陸上部に入部した時は2人しか部員がいなくて、先輩と常に試合することが多かったんです。
俵谷 だから、自然と基準が格上にならざるを得なかった?
猿山さん そうですね。比べる相手が常に先輩でしたから。
俵谷 それは意識せざるをえないですね。個人競技は孤独との戦いで疲れてしまう時もあると思いますが、何か息抜きにされていることはありますか?
猿山さん 全く違う集中できる趣味を持つことですね。
陸上の集中はピリピリして辛い時も多いです。車が趣味で、オフの日は車をいじったり、塗装したりしています。
意識的に楽しく集中ができる時間を作っています。
俵谷 「無心」に近い感じですか?
猿山さん そうですね。出来上がりも結果の一つで、陸上とは違う結果、違う満足感が得られます。
車の出来がよければ、自分がカスタムしたオリジナルの車で会場まで行けるので、モチベーションにもつながります。
俵谷 本番は自分との戦いだと思いますが、緊張や雑念をはらうためのルーティーンはありますか?
猿山さん 一通りやりましたね。ゲン担ぎで前日にうなぎを食べていた時期もありました。
うなぎを食べて記録が出たから始めましたが、それもかえって自分を縛ることになるんですよね(笑)
俵谷 確かに!「やらなきゃ」っていう感じになりますよね。
猿山さん 今は対戦選手を冷静に分析するのがルーティーンです。
状態が万全でも、周りがピリピリしているとその空気に飲まれます。
「あの人は自分の世界を持っている」「あの人は緊張している」と冷静に分析し仮説を立てることで、自分を落ち着かせることができます。
昔は威圧して近寄らせないようにして、相手を自滅させたりしていたこともありましたが、そこにエネルギーを使いすぎると、パフォーマンスが悪くなります。
今は本番でエネルギーを爆発させるために、無駄なエネルギーを使わず冷静さを保つことを意識しています。
体や心のケアやメンテナンスで心がけていること
俵谷 20代と30代でトレーニング量や方法は変わりましたか?
猿山さん だいぶ変わりましたね。20代はそもそも知らないことが多かったので、ひたすら練習をこなしていました。
30代になったら、その経験値をもとに無駄なトレーニングやケアの方法を捨ててシンプルにしていきました。
あと、20代の頃は何度も大きい怪我をしたので、「これをしないと治らない」というMAXのケアをすることが多く、そこで自然と覚えていきました。
今となっては、怪我でケアの方法を学べたのでよかったなと思います。
俵谷 やりながら効率的で正しいケアやトレーニングの方法を習得したんですね。なぜ、怪我が多かったのでしょう?
猿山さん 無駄なパワーを使ってパフォーマンスしていたからですね。
車でいうと、エンジンはスポーツカー、ボディーが軽自動車みたいな状態でした。
なので、24歳くらいからはメンタルとボディのバランスを整えていきました。
俵谷 心と身体のバランス大切ですね。話は変わって、健康増進プログラム「コリとり教室」についてお聞きします。こちらのサービスを始めたきっかけは?
猿山さん マネージャーと肩こりの話をした時にふと出たアイデアを元に作りました。
思い返してみたら、私自身、肩こりに悩んだことがないんです。
その話をマネージャーにしたら、「普段からウォーミングアップしているからじゃない?」といわれて、これをプログラムにしたら面白そうということで始めました。
俵谷 確かに。日常的にトレーニングをしていたら、肩の状態は良くなりそう……。企業向けにも「コリとり教室」をしているそうですが、デスクワーカーの方の体に対する意識は高いと思いますか?
猿山さん 意識が高い・低い以前に、そもそも体に負荷がかかっていることに気付いていないと思います。
実業団に在籍していた頃、トレーニングをほぼしない生活を経験した時期が半年ほどありました。
その頃ちょうどデスクワーク仕事がメインで、体を鍛えている私でも腰がおかしくなりかけたので……。普通の人はすぐに坐骨神経痛になると思いますね。
俵谷 猿山さんでも腰が痛くなるんですね……。座る姿勢、恐ろしいです。
猿山さん そもそも座ること自体が体に負担をかけますからね。
デスクワークの人はお尻・体感周りの筋肉が極端に少ないです。
元スポーツ選手の同僚も、数ヶ月で腰や坐骨が痛くなったと話していたので、本当に体感周りはしっかりケアしておかないとダメだと思います。
俵谷 デスクワーカーにぜひ実践して欲しいストレッチやセルフマッサージはありますか?
猿山さん まず、片方の足をもう片方の足にかけて横一直線にしてください。こんな感じに。
猿山さん さらに背筋をまっすぐな状態にします。
猿山さん ここから、足をかけたままにし、体を背中から倒します。できそうですか?
俵谷 痛くて屈めないです……。
猿山さん おしり周りが固いと、まず足を横一直線にできません。
坐骨神経痛の人はお尻周りがカチカチです。
普通だったら、歩く時にお尻がクッションの役割を果たしますが、坐骨神経痛の人は根本に衝撃が来ます。だから、坐骨神経痛の人は歩くだけでも痛みが出てしまいます。
俵谷 このストレッチはどのタイミングにするのがおすすめですか?
猿山さん お風呂上がりのほぐれた状態がベストです。無理にストレッチすると筋肉を痛めるので気をつけてください。
俵谷 「コリとり教室」で参加者の人にこれをやってもらって、みんなできてました?
猿山さん ほとんどできてないですね。体を倒す以前に、足が横一直線にならない人もいますから。
俵谷 デスクワーカーの体は深刻ですね……。
磁気ネックレスについて
俵谷 ここからは磁気ネックレス・磁気グッズについてお聞きします!磁気ネックレスや磁気グッズはいつから使うようになりましたか?
猿山さん 「夢・八天さん」がスポンサーになった3年前からですね。
俵谷 つけてみて効果は実感できましたか?
猿山さん ありました!特にこの「コラントッテ ワックルネック ネオ GE」は、ウェイト後につけた瞬間に首周りがじわーと温かくなって、本当に衝撃でした!
俵谷 「コラントッテ ワックルネック ネオ GE」以外にも、普段身につけている磁気グッズはありますか?
猿山さん はい。いくつかあります。こちらの「コラントッテ X1シリーズ カーフ サポーター」は、ウォーミングやパフォーマンス中に使っています。
アップやトレーニング中は、スパイクのかかり具合で足がつることがあるのですが、これをつけているとそういう疲労を和らげてくれます。
猿山さん この「コラントッテ Colantotte ひざサポーター」はもともと膝用なんですが、ふくらはぎにもつけられると聞いて、今ふくらはぎ用として使っています。
練習量が多かった日の夜寝る時につけたり、あと飛行機に乗る時にもつけたりします。
これは磁気がたくさんついているので、普通の人でも効果が実感できると思いますよ。
最後に
俵谷 最後に、今後のビジョンを教えてください。
猿山さん 陸上を通じて面白いことを仕掛けていきたいです。
その結果、陸上に興味を持つきっかけが作れればと思っています。
自分たちの活動は、まだまだ世の中に認知されていないので、陸上教室検索サービス「りくする」といった自分たちのサービスをうまく使って、もっと活動を拡げたいですね。
今後は、陸上の試合を作ったり、実業団に所属しなくても個人で陸上の現役活動が続けられることをアピールしていきたいです。
俵谷 陸上業界全体をもっと変化させて、盛り上げていきたい?
猿山さん そうですね。第一生命保険が幼稚園・保育園児を対象に行った「なりたい職業ランキング」だと、陸上選手が7位にランクインしています。
最近は、陸上界の若手の活躍によって注目が集まっていますが、華やかな部分だけで陸上選手のリアルな部分はまだ世の中に認知されていません。
実業団を一つ例に挙げてもそうですが、どういう組織なのか知らない人が多いですよね。未だに実業団はプロだと思っている人が本当に多い。
実業団は会社員で、プロではありません。
俵谷 恥ずかしながら、私もこの取材まで知りませんでした……。
猿山さん リアルな部分も包み隠さずに発信していかないと、今後プロは増えていきません。
私は、実業団を経て今は個人でプロの活動をしているので、自分の体験を踏まえて話すことができます。
自分の活動や生き様を通して、リアルな実情を発信し、そして陸上界の盛り上げに貢献できればいいなと思っています。
Profile
プロ陸上選手。走り幅跳び跳躍自己ベスト8m5cmの記録を持つ、現役ジャンパー。
8m超えの記録を持つ現役選手のなかでは最年長。2017年より実業団所属からプロに転向。自身の大会出場はもちろん、陸上競技の魅力を多くの方に知ってもらうため、小学生を対象にした「かけっこ教室」や企業を対象とした健康増進プログラム、「コリとり教室」などを主催。プロという立場から、陸上界の常識を変えていく活動を積極的に行っている。