日本人でNBAに近い選手というと、フェニックス・サンズでプレーしたことのある田臥勇太選手にスポットが当たりますが、彼も30代半ばと、ベテランの域に入っています。しかし、田臥選手がパイオニアとなり、日本から海外に挑戦する選手も年々増えています。では、一体どれくらいの選手が海外で通用する可能性があるのでしょうか?
NBAプレーヤーとなるためには?

まずは、NBAに入るためにどのようなルートがあるのかについて、あくまでも一部ですが紹介します。
NBAチームのサマーキャンプ・サマーリーグに参加する

NBAのオフシーズンである夏に開催されるサマーリーグ。そこに向けて各チームがキャンプを開催します。メンバーは、主に新人や控えの選手、NBA実績のない選手など。チームはこのキャンプで各選手の実力をふるいにかけ、サマーリーグ出場メンバーを決めるのです。田臥勇太選手、竹内公輔選手、川村卓也選手、富樫勇樹選手はこのサマーキャンプを経てサマーリーグに参加した日本人に該当します。
NBAのマイナーリーグであるDリーグのトライアウトに参加する

NBAのロスター(出場登録)にもれた選手が昇格を目指して参加する育成リーグ「Dリーグ」。基本的にオープンで、誰でもトライアウト参加ができます。NBAとBリーグの交流特別枠として、2016年に日本から3名の選手がトライアウトに招待されています。
強豪高校・大学で活躍し、ドラフト選出を目指す

野球と同様、ドラフト選考を経てプロになる道があります。在米の選手は高校卒業から1年後、海外からエントリーする選手は19歳以上を対象としており、大学でプレイしている選手が指名の中心となります。外国籍の選手(アメリカ以外)では、中国や欧州の選手が1位指名されたこともあります。
彼らがNBAに近い日本人選手だ!
富樫勇樹選手

本丸中学→モントロス・クリスチャン高校→秋田ノーザン・ハピネッツ→テキサス・レジェンズ→千葉ジェッツ
全米屈指のモントロス・クリスチャン高校を卒業したものの、身長がネックとなって進学先探しに難航。いったん日本に帰国して秋田ノーザン・ハピネッツへ。
田臥勇太に続き日本人として2人目となるNBA選手契約をマーベリックスと結び、直後にマーベリックス傘下のテキサス・レジェンズへ。現在は千葉ジェッツでプレーし、日本での活躍を皮切りに再び海外挑戦を視野に入れています。
渡邊雄太選手

牟礼中学→尽誠学園高校→ジョージ・ワシントン大学
男子・NCAAディビジョンⅠ(米州の大学1部リーグ的な存在)でプレー中。203cmの長身を活かした高い得点力が武器で、大学でも主力メンバーとして活躍。現地でも注目を集める存在です。
八村塁選手
奥田中学→明成高校→ゴンザガ大学
父親がベナン人、母親が日本人で、身体能力は高い。高校時代、全国高等学校バスケットボール選抜優勝大会三連覇&2年連続ベスト5選出、U16とU17世界選手権に選出。201cmという大柄な体格にも関わらず、走力、スピード、シュートタッチなど、すべてにおいて高いレベルを誇っています。渡邊選手同様、男子・NCAAディビジョンⅠで活躍しています。
[宮地陽子コラム第63回]八村塁インタビュー「日本、明成高校で練習してきたことをそのまま出せた」 | NBA Japan https://t.co/dzYxTMe2hf @yokomiyaji @Louis_8mura pic.twitter.com/SP5DU8AhVb
— NBA Japan (@NBAJPN) February 22, 2016
上記選手以外にも、カレッジやユニバーシティに所属してバスケットボールをしている選手や、海外で練習しながらNBA入りを挑戦している選手もいます。
他にも有望選手は多い
過去に、大学やサマーリーグ、Dリーグでプレー経験のある日本人として、川村 卓也(横浜ビー・コルセアーズ) 、竹内 公輔(リンク栃木ブレックス)、松井”KJ”啓十郎(トヨタアルバルク東京)、伊藤 大司(トヨタアルバルク東京)、畠山俊樹(新潟アルビレックスBB)、高山師門(アースフレンズ東京Z)、並里成(元大阪エヴェッサ FA)、などがいます。
肉体的なハンディや言葉・文化の違いなど、決して平たんな道のりではありませんが、今後も彼らの挑戦から目が離せません!