関節や筋の酷使が原因で起こる手首のトラブルは一度起こると慢性化しやすく、また休養を取ったり湿布を貼ったりする程度のケアしか行えません。
そんな事態に陥ってしまう前に、手首ストレッチの習慣を身につけて予防していきましょう。
手首が痛くなる原因は意外と身近なところにもあります
手首を多く使う作業と言えば、長時間ペンを握って絵や文字を書いていたり、針を持って刺繍や編み物を続けていたりといったイメージが強いものです。
ところが実際には、仕事や趣味で多くの人が使う機会の多いパソコンやスマホ作業でも手首を意外と使っており、腱鞘炎を引き起こすリスクを抱えています。
特にパソコンのキーボートは夢中になって長時間叩いていると自覚症状を感じないまま手首が凝り固まり、気付いたときには痛みや腫れをともなっているというケースも少なくありません。
このようなトラブルを防ぐためには、常日頃から定期的にストレッチを行う習慣を身につけてしまうのがお勧めです。
ストレッチは筋肉の凝りをほぐし負担を軽減するだけでなく、気持ちのリフレッシュにもなるため作業の効率アップにも貢献してくれますよ。
まずはこまめに手首と指のストレッチをしていきましょう
手首のストレッチ方法は実にシンプルで簡単です。
まずは準備体操などでもおなじみの、手首をぶらぶらと振る運動をしてみましょう。
肘を曲げた状態や伸ばした状態、手首をひねるように振ったり前後に振ったりといろいろなバリエーションで行うとさらに効果的です。
ジワジワと血の巡りが良くなってくるのを感じたら、次は手首を伸ばしていきます。
人差し指から小指までの4本指を揃えた状態を作り、もう片方の手の平を優しく添えます。
そこから無理のない範囲で手首をそらしていくと、凝り固まった筋をほぐすことができます。
さらに指を1本ずつ立てて同じように反対の手の平で軽く押してあげると、指のストレッチにもなります。
手首を使う作業は同じように指先も酷使していることが多いので、合わせて行っておくと安心です。
腕や肘の状態も手首の疲労と密接な関係があるんです
手首のストレッチに少しアレンジをくわえるだけで、手首を繋がっている腕やその先の肘もストレッチできます。
指先に手の平を添えるときに腕を身体の前に伸ばし、指先を上に向けた状態でストレッチを行えば腕の筋が、指先を下に向けた状態で行えば肘のストレッチに早代わりです。
このとき伸ばすほうの手の平は身体と反対側を向いているようになります。
腕や肘の筋肉が疲労しているとその分をカバーしようと必要以上に手首の筋肉を酷使してしまう可能性も考えられますので、こちらもちょっとした作業の節目などに伸ばしてほぐすようにしてみてください。
もちろん肩や腰、下半身のストレッチも大切です。
1,2時間おきに作業場から一度離れリフレッシュしながら凝りをほぐすことをお勧めします。
まとめ
立ったり腕を広げたりする必要もない手首のストレッチは本当にお手軽なので、ちょっとしたワンクッションに行う習慣としてしまうといいですよ。
こまめなケアで腱鞘炎を防ぎ快適な作業スタイルをキープしていきましょう。