レイアップやゴール下のシュート時にブロックが来た時に有効なのが「フィンガーロール」。
フィンガーロールを習得できれば、ディフェンスをサラリとかわして得点につなげることができます。
フィンガーロールとはどういった技術なのか、注意点やコツなどを踏まえてマスターできるように紹介していきます!
フィンガーロールとは?
フィンガーロールとは、指先でボールに回転をかけて放つシュートです。
レイアップやゴール下でのシュート時に良く使われます。
指先を使うことでボールが遠くに飛んだり、バックボードとの併用でさまざまな角度からシュートを狙えます。
一方、コントロールが難しく習得するのも難しい技術です。
NBAの歴史に残る名センターが編み出した
フィンガーロールを編み出したとされるのは、主に1960年代のNBAで活躍したウィルト・チェンバレンです。
チェンバレンは当時では圧倒的な体格と(216cm、125kg)高い身体能力(100mを11秒ほどで走ったとされる)に加え、フィンガーロールなどの技術を駆使して歴代最高の1試合100得点を記録しています。
小柄な選手が得点を取るために必要な技術
先程のチェンバレンに続き、フィンガーロールは1970年代にはジョージ・ガービン、現代ではカイリー・アービングやステフィン・カリーが得意としています。
また、漫画スラムダンクでは山王工業の沢北栄治が「へなちょこシュート」としてフィンガーロールを披露しています。
「沢北がアメリカでブロックをかわすために習得した」とスラムダンク内で説明されている通り、小柄な選手が得点を取るためにぜひとも身につけたい技術です。
フィンガーロールが使える場面
フィンガーロールが効果的に使える場面は、主にゴール近くで相手をかわす時です。
具体的に言えば、
・正面からのレイアップ
フリーの時や余裕がある場合は、あえて難しいフィンガーロールを使わず、通常のレイアップを使った方が成功確率は上がります。
またパスの時に使えると、相手から逃げるようなパスや、遠くから味方に向かって方向転換するパスも出せるようになります。
相手ブロックをかわすために、横回転をかけよう
ドライブで抜いた後のシュートやゴール下の混戦時には、普通のレイアップやシュートではブロックされてしまいます。
しかし、フィンガーロールを使ってボールに横回転をかけると、バックボードを使って色々な角度からシュートを狙えます。
ただし、上に”フワッ”とボールを投げてかわす「へなちょこシュート(スクープショット)」はリングを直接狙うため、回転をかけずにボールが大きく跳ねないようにします。
正面からのレイアップは”前回転”をかけて
通常のレイアップは左右45度あたりから狙い、バックボードを使って確実に決めます。
この時、ボールには回転をかけませんが、正面からのレイアップは違います。
バックボードの手前にリングがあるためバックボードは狙わないほうがよく、その代わりにフィンガーロールで前回転をかけ、ボールが入るよう調整します。
この時、リングの手前に当てるよう意識するとシュートが決まりやすくなります。
フィンガーロール上達のコツ
フィンガーロールの上達にはボールハンドリング力の向上と、バックボードの使い方を覚えるのが効果的です。
手のひらや指先で、どのようにボールを飛ばせるかを覚えよう
フィンガーロールは、手のひらや指先のコントロールによって放つシュートです。
どのように打てば回転がかかるか、遠くに飛ぶのかを覚えましょう。
また、ある程度手首の力がないと難しいので、あまり回転がかからなかったり、遠く飛ばない場合は手首のトレーニングも行いましょう。
バックボードの使い方を覚えよう
回転が上手くかかり、自在に近くや遠くにボールを飛ばせるようになったら、バックボードの使い方を覚えましょう。
当てる場所や回転の強さはもちろん、ボールが上昇中か下降中によってボールの動きは変わります。
「体育館や日によってそれらも少し変わる」とカイリー・アービングが言うように、毎日バックボードを使って確認するのもいいトレーニングになります。
右手、左手どちらでもトライしてみよう
人間の手の構造上、手首や指先は内側にひねりやすく、外側にひねりにくいです。
ボールに横回転をかけるには「ひねり」が必要。
両手でフィンガーロールができるようになるとどんな状況にも対応できます。
フィンガーロールの練習方法
マイカンドリル
マイカンドリルはゴール下で、左右に往復しながらシュートをする練習方法です。
レイアップのようなシュートやバックシュート、フックシュートなど、自分ができる範囲で色々なシュートを試しましょう。
慣れてきたら、バックボードの外側を使うように意識すると良い練習になります。
二人一組のパス練習
回転をかけたパスを意識的に行うと、フィンガーロールの練習になります。
たとえば「>」の字を描くようなバウンドパスです。
バックスピンやフロントスピンにもチャレンジしてみましょう。
まとめ
小柄な選手がぜひとも身につけたい「フィンガーロール」。
ボールを扱う技術と、バックボードの使い方が重要です。
習得するにはそれなりの練習が必要ですが、使えるようになれば得点力がグンと上がります。
ぜひともこのフィンガーロールを覚えて、体格の大きい選手相手に点を量産していきましょう!