インサイドプレイヤーだけど、身長が低くゴール下でシュートが打てない。
また、インサイドでのステップや動きが苦手でシュートまで持っていけない。
そんな選手たちにもってこいの技術が「フックシュート」です。
身につければインサイドで大活躍できること間違いなし!
フックシュートを身につけて、インサイドで得点を量産しましょう。
フックシュートの種類は?
フックシュートは英語で「Hook Shot」と書き、発音は「フックショット」となります。
シュートを放つ際、腕がフックのような形になるという意味で名前が付けられました。
フックシュートにはいくつか種類があり、「フックシュート」「ベビーフックシュート」、NBAで活躍したジャバーの必殺技である「スカイフック」の主に3つに分けられます。
フックシュート
基本的なフックシュート。ゴールに対して横向きに構え、しっかりと腕を伸ばしながら頭上まで”C”の字を描くように打つシュートです。
両足もしくは片足で踏切る、ストップ状態やランニング中など、打ち方は様々です。
ベビーフック
構え方はフックシュートと同じですが、腕を肘から曲げて肩口からシュートモーションに入ります。
シュートを放つ際は、真上まで腕をしっかりと伸ばしてからボールを離しましょう。
フックシュートと比べてモーションが少ないため、コントロールを付けやすい、素早く打てるといった利点があります。
スカイフック
歴代得点第一位のカリーム・アブドゥル・ジャバーの必殺技。
しかし、リングよりも高い位置からボールを落とすように打つシュートのため、相当な身体能力が必要です。
バスケットのルールでは、ゴールより高い位置のボールに触れると反則になってしまうため、実質ブロック不可能なシュートです。
フックシュートの打ち方
フックシュートを上手く打つためには「身体のバランス」「腕を真っ直ぐ振る」の二点が重要になります。
その点を踏まえながら、フックシュートの打ち方を説明していきます。
ゴールに対して横向きに構える
まず、フックシュートを打つためには、通常のシュートとは異なりリングに対して横向きの体勢を取ります。
フックシュートはブロックを避けるために生み出された技術で、相手ディフェンスからボールを遠ざけるためにこの体勢になります。
両足ストップで安定感を
フックシュートは片手1本で打つシュートです。
そのため慣れるまではシュートがブレてしまいがちです。
シュートのブレを防ぐためにも、最初のうちは両足ストップからフックシュートを打つようにしましょう。
徐々に身体が安定してシュート自体もブレにくくなります。
腕を真っ直ぐに振り上げる
両足でストップしたら、ジャンプしてシュートを放ちます。
この時、リングに向けて腕を真っ直ぐに振るように意識します。
フックシューターを止める方法は?
フックシュートは、ブロックをされないように生み出されたシュートです。
したがってフックシューターに対抗するには、ブロックする技術よりも「気持ちよく打たせない」ことが大切です。
身体をできるだけぶつけよう
フックシュートはバランスが必要なシュートのため、相手に重心を掴ませないようにすると有効です。
ドリブルやピボット中には常に身体を密着させましょう。
逆にステップ中やジャンプ中はファウルになりやすいので、押してしまわないように注意しましょう。
相手の利き腕を封じよう
フックシューターは左右どちらの手でも打てる場合がほとんどですが、それでも利き手側が得意な選手は多いです。
どちらを好んでフックシュートを打とうとしているのかを把握して、得意なサイドに半歩分寄って、逆手で打たせるようにするとリズムを崩しやすいです。
フックシューターになるためのコツ
フックシュートはバスケットの技術の中でも、難しい部類に入ります。
ですので、一朝一夕ですぐに上手くなりませんが、上達するためのコツを紹介したいと思います。
身体と同じラインで腕を回す
フックシュートを決めるためには、ボールを真っ直ぐに飛ばすことが大切です。
ボールを真っ直ぐに飛ばすためにも、身体と同じライン上で腕を回すように意識しましょう。
身体を支点にして、ボールと腕はきれいな円を描くイメージです。
指先に意識を集中させる
フックシュートの最終調整には指先の感覚が頼りです。
振りかぶった腕には十分な力が加わっているので、その力を指先で調整します。
シュート後に手首や指先がリングに向くようにしましょう。
フックシュートの練習方法
フックシュートはまず近い位置から練習するようにしましょう。
安定して入るようになったら、徐々に距離を伸ばしていきます。
長い距離でも入るようになったら、最後にステップやフェイクからシュートを織り交ぜる実践形式で行います。
~初級編~マイカンドリル
初期に圧倒的な支配力を持っていた、ジョージ・マイカンが行っていたドリルです。
厳密に言えばフックシュートではありませんが、フックシュートに必要な感覚や動きが身につきます。
練習方法は、最初にゴール下に立って右側から右手1本でシュートを打ちます。
そして落ちてくるボールをキャッチしながら左側に移動して、左手1本でシュートを打ちます。
これを連続で行っていきます。慣れたらボール2つで、シュートを打たない手にも常にボールを持ちながら行います。
~中級編~オフェンスリバウンドからのフックシュート
この練習ではディフェンスを付けます。
ゴール近くからボールをバックボードにぶつけて、オフェンスリバウンドを取ります。
そのままドリブルやステップを使って、フックシュートを決める練習です。
ポイントはリバウンドから2秒以内にシュートを打つことです。
3秒バイオレーションを防ぐためと、相手ディフェンスのヘルプが寄る前に打ち切るためです。
おすすめの教則DVD
”勝利を掴む!!”リバウンド理論&テクニック〜金子寛治の実戦に即したリバウンドのすべて〜[バスケットボール 891-S 全2巻] |
まとめ
フックシュートはNBAでも得意とする選手が少なく、難しいシュートです。
その分、自分のモノにできれば必殺のシュートになります。
フックシュートのコツは、バランスをしっかり取ることと、腕をリングに対して真っ直ぐに振ることです。
是非ともマスターして、インサイドでの強力な武器を手に入れましょう!