プロテインの種類と比較

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ダイエットやトレーニングに効果があるとされるプロテイン。しかしプロテインにはいくつもの種類がありそれぞれ効果や持続期間が異なるため、目的に合ったプロテインを正しいタイミングで摂取することが大切です。プロテインをもっと知って日々の生活に取り入れてみませんか?

プロテインという言葉は、ダイエットやトレーニングをする時によく耳にするかもしれません。痩せるとか、トレーニングの効果があがるとかいろいろと話題になりますが、そもそもプロテインとは一体何なのでしょうか。まずはその意味からみていきましょう。

広義でのプロテイン

プロテインとは「たんぱく質」のこと。私たちが普段生きていくうえで必要な三大栄養素のひとつで、体重のおよそ5分の1を占めています。筋肉や血液、臓器や皮膚といった身体の組織を作ったり、食べ物を栄養素として吸収するのに必要な酵素を生成したりといった働きをするプロテイン。
不足すると疲れが取れなかったり、肌や髪のトラブルを招いたり、筋肉が減少するなどの症状が現れることもあります。プロテインが多く含まれている食材としてあげられるのが魚、肉、卵、大豆製品そして乳製品です。これらをバランスよく摂取することが、強い身体のカギとなります。

狭義でのプロテイン

日本でプロテインというと、一般的には「プロテインサプリメント」のことを指します。栄養補助食品であるプロテインには必須アミノ酸が多く配合されており、多くはダイエットやトレーニングのサポートとして取り入れられています。
本来であれば必要な栄養素は食べ物から摂取することが自然であり望ましいのですが、そうするとどうしてもたんぱく質以外の脂肪や炭水化物といった栄養素も体内に取り込んでしまいます。そのため不要な栄養素を排除し、目的のたんぱく質を多く含んだ食品としてプロテインサプリメントが登場しました。簡単かつ効率的にたんぱく質を摂取することが可能となったのです。

プロテインの選び方

実際プロテインを購入しようと思っても、その種類の多さに圧倒される人も多いのではないでしょうか。あなたにぴったりのプロテインを見つける方法をひとつずつみていきましょう。

粉末タイプと液状タイプ

プロテインサプリメントは粉末状のものが一般的です。これを水や牛乳に溶かし込んでシェイクにして摂取します。野菜や果物を合わせてオリジナルスムージーにして飲むなどバリエーションも様々です。自分で好きな飲み物に入れられるので、摂取しやすいサプリメントといえるでしょう。
一旦液体に溶かすとプロテインは保存できないので、全て飲み切りましょう。一方、プロテインは比較的溶けにくい性質をもっているため、毎回混ぜるのが面倒という人には液状タイプのものも販売しています。こちらは開けてそのまま飲めるのでお手軽ですが、粉末のものよりも若干高くなってしまうというデメリットがあります。

味は意外と重要

もともとプロテインは決して美味しいとはいえないサプリメントです。そのためプロテインを飲みやすくしようと、現在では様々なフレーバーのプロテインが出てます。定番の味はバニラ、チョコ、ストロベリーなどです。メーカーによって風味も違うので、いくつか試してみて自分好みの味を探してみましょう。
プロテインは毎日継続して飲むものですから、美味しいものを見つけることが楽しく続けるコツです。

プロテインには4つの種類が

プロテインはその原料や生成方法によって4種類に分けられます。種類によって効果も異なってくるため、プロテインを摂取する目的がダイエットなのかトレーニングなのかによって選び方が変わってきます。

ホエイプロテイン

ホエイプロテインは牛乳から作られたプロテインです。牛乳のたんぱく質は20%のホエイプロテイン(乳清)と80%のカゼインプロテインで構成されており、そのうちのホエイプロテインを抽出して作られました。
ヨーグルトをしばらく置いておくと上澄み液がたまりますよね。あれがまさにホエイプロテインです。このプロテインの特徴は身体への吸収スピードが非常に速いこと。そのためトレーニングの前後などに摂取するのに向いています。ほかのプロテインと比べて粉っぽさが少ないので飲みやすく、また精製技術の向上により比較的安価に手に入るため人気が高いプロテインといえます。

カゼインプロテイン

牛乳に含まれるたんぱく質のうち、カゼインタンパクを抽出して作られたプロテインです。2時間程度で身体に吸収されるホエイプロテインと比べ、カゼインプロテインは7~8時間かけてゆっくりと吸収されます。
継続的に筋肉に栄養を与え続けてくれるので、空腹時の筋肉の分解を防ぎやすく、寝る前などに摂取することで疲労回復にも役立ちます。価格はホエイプロテインに比べるとやや高く、その性質からも一般的には他のプロテインと組み合わせて飲む場合が多いです。

ソイプロテイン

植物性たんぱく質である大豆が原料のプロテインです。カゼインプロテイン同様、分解と吸収がゆっくり進むので長時間体に留まります。動物性プロテインと比べるとアミノ酸の含有率が多少劣るため、筋肉アップをするのに最適なプロテインとはいえませんが、代謝を活発にしてくれる働きがあります。
大豆独特の風味があるため、苦手な人にとっては飲みにくいと感じる場合があるようです。

エッグプロテイン

エッグプロテインはその名前からもわかるように、卵を原料としたプロテインです。白身のみから作られたエッグプロテインは身体への吸収が早く、牛乳や大豆が原料のほかのプロテインと比べて脂肪分が少ないという特徴を持っています。
ただし値段が比較的高く、ホエイプロテインより吸収率も悪いので、アレルギーなど体質的な問題でほかのプロテインが摂取できない人が主に利用する傾向にあります。日本ではエッグプロテイン以外の3種類が主要なため、エッグプロテインは国内ではほとんど見かけることはありません。

目的別のおすすめプロテイン

あなたの目的はダイエットですか?それとも筋肉増強でしょうか。あなたの目的にぴったりのプロテインを摂取することで、効果もぐっとアップします。ダイエットと筋肉増強、それぞれベストなプロテインとその理由とは?

ダイエットならソイプロテイン

ダイエットしたい人にイチオシなのがソイプロテインです。その主な理由は2つ。1つ目は、ソイプロテインは分解と吸収に時間がかかるために満腹感が長く続くという点です。プロテインのおかげでダイエットの大敵である食べ過ぎを防止してくれる効果が期待できるのは嬉しいですよね。

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そしてもう1つの理由が、基礎代謝を高めてくれるという点。ソイプロテインには甲状腺ホルモンの分泌を促進する効果があり、このホルモンが全身の代謝を上げてくれるので脂肪燃焼もアップ。痩せやすい身体作りを応援してくれるプロテインなのです。

筋肉増強ならホエイプロテイン

短時間で筋肉を大きく育てたい!という人にはホエイプロテインがオススメ。ホエイプロテインには4種類のプロテインの中でもBCAAという筋肉のエネルギー減となるアミノ酸が最も豊富なため、効率よく筋肉をつけることができます。

激しいトレーニングで損傷した筋肉は、回復する過程で大きく強くなっていきます。どの程度強化できるかはトレーニング内容と筋肉の食事であるプロテインがカギ。吸収が早いホエイプロテインをトレーニング前後に取り入れることで、筋肉の回復を助け、より強い筋肉に育てていくことができます。

飲むタイミングはいつ?

プロテインをより効果的に取り入れるには、摂取するタイミングも重要です。プロテインには吸収が早いものと遅いものがありますので、その特徴に合わせて飲むタイミングが異なってきます。

トレーニング前

効果的なトレーニングにするため、事前にプロテインを摂取し筋肉が必要に応じて食事できる環境を整えてあげましょう。もしトレーニング前に食事を済ませているなら必ずしもプロテインを摂取する必要はありませんが、プロテイン不足のままトレーニングしてしまうと筋肉の回復や肥大化の効率が悪くなり、せっかくの筋トレの効果が半減してしまいます。特に空腹時にはトレーニングの1時間程前に必ず摂取しましょう。

摂取するプロテインは短時間で吸収されるホエイプロテインでもいいですし、トレーニング中に持続的にゆっくりと吸収されるカゼインプロテインやソイプロテインでも効果があります。ホエイとカゼインのミックスされた商品もありますので自分に合ったものを選びましょう。

トレーニング直後

トレーニング直後は筋肉がエネルギーを使い果たしているため、プロテインをしっかりと補充してあげることが大切です。特にトレーニング直後の45分間がゴールデンタイムといわれており、この時間帯に最も効率よくプロテインを吸収し筋肉を形成してくれます。

そのためトレーニング直後は分解や吸収の早いホエイプロテインやエッグプロテインの摂取がおすすめです。通常の食事やカゼインプロテイン、ソイプロテインなど分解や吸収に時間がかかるものはトレーニング直後には向きません。迅速に筋肉に栄養を与えて筋肉を効率よく強化しましょう。

起床時

夜寝ている間、身体は栄養を補充することができません。さらに前日摂取した栄養素は寝ている間に消費されてしまうため、朝起きた時はエネルギー不足の状態になっています。特にたんぱく質は寝ている間に身体の疲労回復や損傷を受けた部位の修復に消費されるため、朝はプロテインをとってしっかりと栄養素をチャージしてあげましょう。

また朝は何かと忙しいもの。プロテインは飲み物にさっと混ぜて手軽に摂取できるので、時間がない人の栄養補給にはぴったりです。

就寝前

人は寝ている間にたくさんのホルモンを分泌します。中でもたんぱく質から作られる成長ホルモンは筋肉強化を含む身体の成長、そして疲労回復や脂肪燃焼などの代謝をコントロールする役割が。そのため成長ホルモンはダイエットや筋肉増強にも大きな影響を及ぼします。

成長ホルモンはたんぱく質を消費しながら活発に働くため、就寝前にプロテインを補充することでさらに成長ホルモンの働きを促進することが期待できます。ゆっくりと吸収されるカゼインプロテインやソイプロテインで、寝ている間も持続してたんぱく質を供給してあげましょう。

飲む量はどれくらいが適切?

プロテインの1日あたりの摂取量は、一般的に「体重1kgあたり1g」が適切といわれています。体重70kgの人ならば、70gを1日数回に分けて摂取してください。ただし筋肉増強が目的であり、激しいトレーニングを行っている人の場合には、筋肉のもととなるプロテインも通常よりも多く摂取する必要があります。「体重1kgあたり1.5kg~2kg」を目安に取り、筋肉の増大を図ってください。

ただし飲みすぎは効果がないだけでなく、身体への負担にもなってしまいます。体重1kgあたり1日2gを上限として摂取するようにしましょう。

プロテインを摂取する際の注意点

プロテインは飲むだけでダイエットになったり、筋肉が増えたりする魔法の薬ではありません。あくまでも身体の必要な栄養を補助する食品にすぎません。そのため摂取にはいくつか気を付けなければいけない点があります。

運動しなければ意味がない?

そもそもプロテインを摂取する理由は、筋肉を効率的に発達させるため。筋肉をつけることで基礎代謝が上がってダイエット効果が出たり、運動のパフォーマンスが上がったりするわけですね。
逆をいえば、筋肉を刺激しないままプロテインを摂取しても、単純に栄養を取っただけで終わってしまいます。運動を上手に組み合わせることで、プロテインの効果を最大限に引き出してあげましょう。

飲みすぎると太る?

口当たりのよいプロテインシェイクはついつい飲みすぎてしまうこともあるかもしれません。プロテイン自体は低カロリーなのですが、食生活を変えずにプラスで摂取すれば当然摂取カロリーの総量は増えます。
また運動して初めてその効果を発揮するプロテインは、ただ摂取しただけで運動しなければ意味がありません。当たり前ですが、消費カロリーよりも摂取カロリーが上回れば太ってしまうことになります。

過剰摂取は腎臓や肝臓に負担が

プロテインを分解する臓器は肝臓です。肝臓は摂取した様々な栄養素を分解したり、毒素を中和したりしてくれる、体内で重要な働きを担う器官です。プロテインを過剰摂取してしまうと、肝臓はオーバーワークで大きな負担がかかってしまいます。
さらには、分解された毒素を尿素にかえて体外に排出する役目の腎臓も大忙しとなり、ひどい場合には肝臓や腎臓の機能低下や病気を引き起こしてしまう可能性があります。

まとめ

身体を作るのに必要不可欠なプロテイン。ただしあくまでもプロテインは栄養補助食品であるということを忘れないでください。正しい食生活と適切な運動があってこそ、プロテインはその効果を発揮します。そのことを念頭におき、あなたのライフスタイルに合ったプロテインを見つけて下さいね。

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